俺は今、聖杯戦争でも味わった事の無い状況にある
何でこんな事になったのか自分でも判らない
ただ判っていることはこの状況を打開しない事には
俺に未来は無いという事
まずやるべき事は3対1という今の状況を
どうにかして誰かをこちらの味方又は戦線離脱させる事









































アンサー 第八話/デートに行こう 中編



「ちょっと聞いてるの士郎?」
「聞いているのですかシロウ?」
「おねぇちゃんの話聞いてるの?」
3人とも同じような事を言い詰め寄ってくる
「えっと、ゴメン聞いてなかった」
というか今のこの状況に俺の思考がついていってない
「だから何で士郎が今日デートしようって言ったのかよ」
「何故シロウが凛をデートに誘ったのかです」
「そんなのダメなんだからね、何時からそんな子になっちゃたの士郎」
そう言ってまたも仲良く詰め寄ってくる3人
それ以上近づいたら不味いって
それに藤ねぇは言ってる事の意味判んないし
「とりあえず3人とも落ち着け、こう近いと話し難いから」
今の俺の状態は居間の端で正座させられ
その前に藤ねぇ・遠坂・セイバーが座っている
今の俺達の距離に気が付いたのか遠坂が顔を少し赤くして
少し距離を離した
セイバーも同じく距離を離して少し俯いている
藤ねぇは全然気にならないのか詰め寄ったままだ
俺はとりあえず藤ねぇを無視して
「えーと、今日遠坂をデートに誘ったのは
ほら、俺達って付き合ってるだろ
にも拘らずデートは1回しかしたことがない
それもその1回も遠坂の方から誘ってもらった訳で
男としてそれは情けないからさ
それで誘ったんだ」
本当は遠坂の機嫌を良くして
少しでも怒りを和らげようとあわよくば
怒られないようにしようと誘ったわけだが
それは言わないでおこう
本当の事言ったらその瞬間に殺されそうだし
「・・・・っ!」
理由を聞いた遠坂は一瞬ポカンとした顔をした後
顔を赤くしてそっぽを向いてしまった
セイバーはまだ俯いたままだが心なしか
表情が何かを悩んでいるようだ
藤ねぇは固まって口をパクパクしている
とりあえず最大の危機は脱したか
後はデートで遠坂の機嫌を上手く取れば・・・ん?
「そ、そんな話おねぇちゃん聞いてないよ!!」
痛っ、目の前で藤ねぇ大爆発
鼓膜が破れるかと思った
「痛ってー、いきなり目の前で大声出すなよ藤ねぇ」
「ちょっと士郎、何時の間に遠坂さんと付き合ってるのよ?」
「は?」
ちょっと待て何で藤ねぇがその事を知ってるんだ?
・・・・・!しまった藤ねぇの前で堂々と付き合ってるから
デートに誘ったって言ってしまった
遠坂がどんな顔をしているかと思いチラッと見てみる
うわっ、ニッコリ笑ってる俺死んだかな
「ちゃんとおねぇちゃんに説明しなさーい!」





それからが大変だった
大暴れしだした虎をとりあえず朝食でおとなしくさせ
少し落ち着いた所で
遠坂と2人で何とか誤魔化した
内容は遠坂の家の電化製品が壊れたと言っていたので
俺が直しに見に行ってみたところ
実は使い方に問題があった事が判明
そこで遠坂に使い方について色々と聞いてみた
それで遠坂が実は物凄い機械音痴だという事が判ったので
俺が付き合って色々と機械について教えた
お礼に遠坂とデートする事になった
そして今度は俺が遠坂に勉強を教えてもらったお礼にデートに誘った事にした
普通の人がこれを聞いてもまず信じないだろうが
そこは相手が藤ねぇという事と遠坂が味方についた事でなんとか誤魔化した
嘘を付く時の基本は嘘の中にほんの少しの真実を混ぜる事が重要らしい
後は言葉巧みに嘘を信じ込ませる
しかしそんな事は遠坂以外できない気がするが
そしてもう1つ気になる事が
それはあのセイバーがなんと朝食のおかわりをしなかった事
それが気になってセイバーに聞いてみたところ
本人は何でも無いと言っていたが
何となく何時ものセイバーらしくなかった
何でもなければ良いが
とそんな事をしている内に結構な時間になっていたので藤ねぇは学校に行き
俺達3人になったところでデートの事を少し話した
理由は簡単藤ねぇが居なくなってすぐに遠坂に昨日の事を話題にされないようにする為だ
話した事も実は簡単で
今回はデートらしく何処かで待ち合わせて
デートをしようという事だった
そして俺はその待ち合わせ場所で遠坂を待っている
後は遠坂が来てくれれば何時でも出発できるという事だ
さて問題はどうやって遠坂の機嫌を取るかだな
・・・・・・・あっ!?
・・・不味い
デートを誘う事ばかり考えて
肝心のデートコースを考えてくるの忘れた
こうなったら遠坂が来る前にデートコースを考えなくては
・・・・げっ
あれは遠坂!なんてタイミングで来るんだ
くっ、やはりこれは聖杯戦争以上の危機だ
瞬時に策を巡らさなければ待つの死
これは一瞬たりとも気が抜けないな
「士郎お待たせ」
「ああ、じゃあ行こうか遠坂」
こうして俺のデートが始まった
そして俺達の後ろにいる金色の髪の少女の戦いも








・・・続く


                   戻る

   



100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!