私は今、騎士というプライドを捨てて
一組のカップルを尾行している
本来この様な事はライダーやアサシンが
向いているのだろうが
これは私にしか出来ない事だ
む、ターゲットが動き始めました









































アンサー 第九話/デートに行こう 後編

士郎視点

とりあえずは新都の方に来てみたは良いが
此処から如何するかが問題だ
しかし待ち合わせ場所に来てからの
遠坂は常にニコニコしている
自分では私は女の子っぽく無いと言っているが
俺から言わせれば遠坂は十分魅力的な女の子だ
うっ、そんな事を考えていたら恥ずかしくなってきた
「それで、士郎これから何処に連れてってくれるの?」
「そ、そうだなぁ、じゃあとりあえずジュエリーショップでも
適当に回って見ようよ」
少し声が上ずったけどまぁ問題無いよな
「何でいきなりそんな所に行きたがるのよ?」
まぁ、当然の疑問だよな
しかし俺も何も考えて無かったわけじゃない
聖杯戦争でセイバーが言っていたけど
俺の話術も危機回避能力の面で上がった
「それは、遠坂の好みを知る為だよ」
それを聞いた遠坂は顔を赤くして俯いてしまった
でもすぐに復活して
「そう、じゃあ行こう士郎」
そう言って腕を組んできた
「と、遠坂腕が」
「あら、デートなんだからこれくらい当然でしょ」
「あ、ああそうだな」
くーっ、今日の遠坂は反則なくらい可愛い







セイバー視点

な!リン幾ら貴女がシロウの恋人と言っても
街中で堂々と腕を組んで歩くなど
それにシロウもシロウです
あんなに嬉しそうな顔をして
これは、帰ってきたら訓練で心を鍛えねばなりませんね
む、此処は装飾品屋ですか
ま、まさかリンにプレゼントするのですか
そうなのですか士郎、そうなのですね
最近は食費が掛かるからと言って
少し食事の頻度が落ちたというのに
まぁそれでもシロウの御飯は美味しいのですが
それにしても酷過ぎます
これも帰ってきたら問い詰めなければなりませんね
やはり、尾行をして正解でした








士郎視点

ん?何だか妙な寒気を感じるな
これまでの経験からいって
こんな時は良くない事が待っている
「ねぇ士郎これなんか如何?」
そう聞いてきた遠坂の首には
王冠が付いたネックレスがあった
「うーん、そうだな俺は遠坂の赤い服で
良いアクセントになってるし好きだな」
それにセイバーもそうだけど
遠坂にも王様っていうのが
合っている気がするし
「ふーん、士郎って着ている服からして
そんなにセンス良くない気がしてたけど
結構ちゃんと見てるのね」
と結構失礼な事を言いながら感心している
「そうだ!せっかくだから士郎の服でも見に行こうか」
「えっ、別に買う訳じゃないし今日はいいよ」
「じゃあこれから如何するの?」
うーん不味いなこれからの事は
あまり考えてなかったな、そうだ!
「それなら、何か身体を動かしに行かないか?」
「そうねそれならバッティングセンターに行きましょう」
「バッティングセンター?まぁ良いけど遠坂って
野球好きなのか?この前のデートでも行ったけど」
「ほらあれってボールがバットの芯に当たると
凄く気持ちいいじゃない何となくストレス発散に
なって好きになっちゃったのよね」
あっ!そんな話をしていたらまた遠坂が
ちょっとぶかぶかのメットをかぶって
バットを構えている姿が浮かんできた
やっぱり似合ってるな
「そうか、じゃあ行こうか遠坂」








セイバー視点

あそこは、前に士郎達と行ったバッティングセンターですね
あの2人は何処に居るのでしょうか?
そうして私が2人の姿を探していたら
カキーンというイイ音を出しながらボールを打っている
士郎達が居ました
しかし流石はシロウです
力がある分よくボールが飛んでいますね
それにあの程度のボールのスピードではシロウの目から
してみれば止まって見えているでしょう
そしてその横でバットを振っているリンがまた素晴らしい
士郎に力で劣っている分を
全身の身体のバネを使って
少しも力を殺す事無くバットからボールに
力を加えています
そうですね例えて言うなら
力のシロウに技のリンと言った所でしょうか
ふーむ良い物を見せてもらいました
・・・・・っていけません
今私はシロウ達を尾行しているのでした
む、2人が出て来ますね
何処かに隠れなくては・・・あれは!










士郎視点

「でも、前に来た時も思ったけど遠坂って
良いスイングするよな」
「まぁこれ位何でも無いわよ」
等と話しながらバッティングセンターを
出ようとした時に
妙に見慣れた一房の髪の毛が見えた
「なぁ遠坂、あのボール磨いてる人
何処かで見たこと無いか?」
「えっ、うーんそうね確かに私も見た事ある
気がするわ」
まぁ実は俺は大体誰だか予想が付いたが
もしかしたら遠坂も気が付いているかも知れないけど
此処はとりあえず隠れてるつもりらしいし
見過ごしていこうかな
とその事を遠坂に伝えようとして
遠坂を見ると遠坂もアイコンタクトで
了承したみたいだ
「まぁいいや、それよりもうすぐ昼だし
公園で弁当でも食べないか
昼からは少し付き合って欲しい所もあるし」
「付き合って欲しい所?」
「ああ、ちょっと遠いからタクシーか何か
使わないといけないけど」
「判ったわ、それじゃあお昼を食べたら
タクシー捕まえて其処に行くわ」











セイバー視点

ふぅ、何とかやり過ごしましたか
これからシロウ達は何処に行くのでしょうか?
あれは!士郎のお弁当ですか!
しまった、そういえばシロウ達を尾行する事を
考えてお昼の事を忘れていました
くっ、これはいけません
目の前であの様に美味しそうにお弁当を
食べられては私も我慢が
そして私のお腹がくぅーと音を鳴らします
不味い、これではこれから先シロウ達の
尾行が難解になります
至急何処かで食事を手に入れねば
そんな事を考えていると尾行のターゲットである
シロウ達が何か言ってます
「おーい、セイバー何処かに居るんだろ
こっち来て一緒に弁当食べないか?」
な!一体何時から気づかれていた?
やはり私には尾行は無理があったという事ですか?
そんな事を考えている内に
リンが私の方に近づいてきます
「セイバー、私達を付けて来るんだったら
少なくともレイライン位如何にかしてから来なさい
士郎はともかくこれじゃあ私にはバレバレよ」
くっなんという不覚
ではリンには最初からばれていたという事ですか
これは言い訳しようが無い
幾ら私が幾多の死線を潜り抜けてきたとはいえ
状況が悪すぎる
「あ、居た居たセイバーにも昼から行く場所に
付き合って欲しいから弁当食べて行こう」
シロウ貴方という人は
仕方が無いですね
とりあえず今日の事は無罪放免にしときます
「では、シロウお弁当を食べましょう」



・・・続く


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