世に名言を残そう1


世の中、理不尽な事は多々あるが
女性の理不尽な言い分には、ほとほと困らされる事が多い

「いい加減、機嫌を直してくれねぇか?」
「………………」

播磨は、今正にその理不尽な言い分に困らされていた。

「なぁ八雲、今度から気を付けるから。 な?」
「………………」

そう言って謝っている播磨に、八雲は顔をプイッと
背けて頬を膨らませている。

「大体、相手は伊織じゃねぇか。 それに寝てる時の事だし」
「………………」
「俺が一番好きなのは、八雲なんだから。 な?」

播磨は、膨らませている八雲の頬を、ふにふにと突っついて
自分の思いを伝える。
しかし、八雲はそんな播磨の指を掴み
無言で力を込めて捻り挙げる。

「痛てぇぇぇぇ! 待った八雲ストップ、それ以上はヤバイって」
「………………」

八雲は、播磨の叫びに力を緩め
又、プイッとそっぽを向いた。

「なぁ、八雲ぉ〜」

終いには、泣き落としを実行する播磨に
八雲は、表情を緩めて

「……次は、許しません」
「へ?」
「次は許してあげませんよ」
「お、おう。 任せてくれ」

そう言って自分の胸を叩く播磨に、八雲は笑いかけて

「それじゃあ、朝食の用意をしてきますね」
「ああ、頼むぜ八雲」
(ふぅ、やっと機嫌を直してくれたか
大体、朝寝てた時に八雲の方じゃなくて
伊織の方を向いてたってだけで、これだけヘソを曲げられるとはな
女ってのは、分かんねぇもんだ…………ハッ!?)

頭の中で、色々と愚痴を言っていたのだが
ふと、視線を感じてその方向に顔を向けると
其処には、先ほどと同じ様に頬を膨らませた八雲が立っていた。
そして、八雲は先ほど座っていた場所まで歩いていき
腰を下ろすと、プイッとそっぽを向くのであった。

「や、八雲ぉ〜」
「………………」
(も、もう勘弁してくれー!!)

 

 

今回の名言「理不尽な女性の怒りは、愛の試練として割り切れ」

 




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